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■生命保険物語■=第22話=

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 セーヌセンターへ帰るないなや、金満部長にことのいきさつを報告すると、
「じゃあ、明日は支社の赤顔法人部長に一緒に行ってもらいましょう」
 ということで、どうやらわたしたちはその部長に付いていくだけでいいらしい。

「えーと、すると現在役員の方が3名、社員の方が6名・・・ですか?」
 昨日は、確か全員で11名いると言っていたけど。
「そうですか。あとの2名はアルバイトなんですねえ」
「そう、そうなのよ。それではダメ?」
 雰囲気は、みのもんたのクイズ番組状態で、美人専務は赤顔部長をのぞき込んでいる。
「分かりました。何とかしましょう。」
 確か「団体定期」は、ちゃんと働いている正社員が対象のはずだけど・・・どうするのかしら。

「えーと、この書類に印鑑とあとは11名で各300万円ずつの保障金額で毎月12,550円です。」
「アー、よかった。これで来月安心して社員旅行に行けるわ」
 急に決まった「団体定期保険」だったので、その加入理由を聞きたいとは思っていたけど余計なことを聞いてそれで契約がキャンセルになるのでは元も子もないので、ちゃんと書類が済むのを待っていたの。
 どうやら、同じビルの他の会社で社員旅行に行ったら、旅行先の事故で若い方が一人亡くなったらしい。ところが、崖から落ちたことが原因のため会社として何らかの弔慰金を払うことになったけど、何も保険に入っていなかったらしいの。就業規則も市販のもので間に合わせていたので、とてもちゃんとした退職金規程もなく、そのための資金の蓄えも会社になかったために、何とか200万円を工面して払ったらしい。

「なるほど、そうだったんですか。で、その会社はどうされたんですか?」
「どこかの保険会社に入ったらしいけどそれが保険料が安くて済むこの団体定期だったのよ」
 と、そこに50歳代の女性が入ってきた。
「あっ、この会社よ。」
 偶然にも団体定期保険に入ってないで大変な思いをした、田中工業の社長の奥さんが来たの。
「あら、保険屋さん。まさか、飛んでも発憤生命ではないわよねえ」
「いえ、平成生命です」
「なら、いいわ。奥さん、あそこだけは止めた方がいいわよ」
「どうされたんですか」
 赤顔部長が聞くと、
「いえね、今月1人辞めてしまうので、その連絡をしたら、これから6ヶ月以内に補充ができないと団体定期保険は自然解約になります、って電話口で冷たく言うのよ。これって腹たつじゃあな~い」
 ここまで黙って聞いていた赤顔部長が、
「それは、酷い話ですねえ。」
 と、早速田中工業に行き、団体定期の説明を始めたの。
 そして1時間もしない内に、もう1件の団体定期保険を契約してきたの。
 どうやったのかしら・・・。

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■  <生命保険物語=第23話=>■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

「いやあ、わかばさん、ありがとう。」
赤顔部長がお酌をしてくれる・・・。
「でも、わかばさん、クリーンヒットねえ。おめでとう。」
金満部長も褒める・・・。
どうやら、「団体定期保険」が2件決まったことが余程良いことらしい。
「でも、部長さんが一緒でなかったら、とても契約にまでは・・・」
「いやいや、あそこまで段取りが出来ていれば、もう後は事務処理だけだから。」

「これで、支社もよかったですねえ。」
「ほんとに、そうなんですよ。私の首もつながったし。」
「そんな、冗談を。」

何かわたしには意味不明の金満部長と赤顔部長の会話が続く。
「ところで、部長さん、あの田中工業さんの人数の件、どうされたんですか。」
どうしても解せない質問を少し酔いが回ったことも手伝ってしてみたの。
「ウーン、種明かしかあ。まあ、しゃあないなあ。」

 赤顔部長が渋々教えた9人を10人にしたカラクリとは、こうだったの。
確かに、田中工業には9人しか「団体定期保険」に入れる資格者はいない。しかし、その資格が該当するかしないかの証拠は当時の「団体定期保険の書類」には一切不要だったの。つまり、この人たちが「加入条件に合致しています」とする名簿を添付すれば事務処理上フリーパスだというの。
 そこで、窮余の一策として「田中工業の担当税理士」の名前を付け加えて10名にしたという。名前の通り赤ら顔をさらに真っ赤にした赤顔部長は、続ける。
「うーん、難しく言うと税理士は該当者にはならないんだけど、まあ、生活の知恵かなあ。」
 とにかく新規で団体定期で成立させるには、「10名」いなければ手のつけようがない、だから「知恵」を使った、ということらしい。さらに、
「時効だから言えるけど、以前は飼い猫のタマちゃんや番犬のタロウクンが立派な従業員という時代もあったけどねえ。」
「えっ?ネコやイヌが従業員、ですかあ?」
「しかも、年齢を若くしてその会社の平均年齢を下げる・・・すると、70歳の会長さんも少ない保険料で加入できる・・・。あっ、こんなことここだけの話だよ。」

 よく意味は飲み込めなかったけど、かなりインチキなことがまかり通って来たらしいことだけは分かった。
「じゃあ、あのアルバイトというのも・・・」
「アルバイトじゃあ、もう丸、丸、二重丸!」
 と、両手で大きな輪を作る。
「ふーん、そんなもんなんだぁ。」
「もちろん、窮余の一策ですよ。」
 金満部長がまあまあと赤顔部長を遮るように言葉を挟む。

「しかしねえ。わかばさん、この2件は嬉しいよ。」
 余程、嬉しかったらしい。でもなぜ?もちろんこの時は赤顔部長を「いい加減な部長」と思っていたんだけど、大手生保のサラリーマンの性を招待旅行から帰ってきてから偶然にも聞かされることになったの。

[注意]「団体定期保険」についての加入条件等は当時とは異なっていますので、混同されないようにして下さい。なお、昭和末頃までの「団体定期保険」の加入チェックは、タマちゃんやタロウクンを従業員にしたかどうかは分かりませんがその確たるチェック機能がなかったため、かなりアバウトな加入が可能でした。

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