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■「日本の生保業界の真実」(「定期付き終身保険」の秘密!=第5回=■

■ 第2章! ■ 

★ 設計書の配当積立金が、貰えないと、こんな”悲劇”が契約者を直撃する!(28ページ~)  

● いよいよ、「定期付き終身保険の医療保険特約」の解説だ。一般的な保険業界人であれば「定期付き終身保険・特約」についての知識はこのような内容だろう。

① 医療保障内容が最近の医療保険に比べると貧弱。

② 80歳迄(しか)特約は保障がない。

③ 保険料の支払いが主契約の保険料払済となるときに「一括支払い」する約束。(実際は現在年払いでも可)

● ところで、なぜ「今、『定期付き終身保険』なのか?」だが、生保営業の基本形として「現在契約している保険内容から分析するのがコンサルティングセールスの鉄則」だからだ。つまり、現在の生命保険の中身が分からずに「とにかく新しい当社の医療保険はすばらしいんです」を連呼するようでは、とてもコンサルティングセールスとは縁遠い話だ。少なくとも「現在加入している生命保険が契約者のニーズにマッチしているかどうか、を分析する」ことからがスタート台だ。

● もっとわかりやすく言えば、「1,591万件」も18年度上半期末に保有契約がある「定期付き終身保険」は、これから膨大な保険契約が「保険料払済時期」(多くは「60歳・65歳」)を迎えるのである。このことは、ほぼ「1591万件」に限りなく近い量の「医療保険特約」がこれらの「定期付き終身保険」に付加されていることを意味する。

● これまで「営業戦略上、『定期付き終身保険の知識』が必要だ」と解いてきたが、どうも残念ながら営業現場の中間管理職にその問題意識は薄い。つまり、担当する代理店が「生保営業に動けば動くほど『定期付き終身保険』に遭遇する」のである。そしてそこでの契約者からの質問は「保険料払済時の対処」だ。このとき、先ほどの3点をオウム返しに繰り返すレベルでは、とても”保険プロ”とは、言い難い。言うまでもなく「適切なアドバイス」が求められる。

● もし、「特約の一括支払いの件、80歳までの継続の損得さらには医療保険関係特約の解約返戻金」まですらすらと解説ができれば、後は契約者の判断だ。実は、この「3点セット」を解説するために「日本の生保業界の真実」を何とか発行した、といっても過言ではない。実際問題として、この「3点セット」を解説した本などは私が知る限りない。

● ところで、このような話をすると、「当社はコンプライアンスが厳しくて他社のことは厳禁なんです」と、打ち明ける営業現場管理職氏がいる。その時、「もし自動車屋さんが新車交渉中に、今乗ってる車が具合が悪いと言われたら、他社の車ですから当社では何も申し上げられません」と突っぱねるだろうか。少なくとも系列の自動車工場でみてもらうとか、あるいはそれを理由にもっと積極的に新車営業に力を入れるかも知れない。ポイントは「定期付き終身保険・更新型」は紛れもなく欠陥車と同じ『欠陥商品』である、ということだ。

● ”契約者本意”を標榜しながら平気で「更新型を推奨する大手生保」もいまだにあるが、要は「更新型と全期型を比較・説明をして契約者が納得」して契約したかが大きな問題点なのだ。最近では保険会社の営利主義で一部の外資系生保までが「更新型を推奨する始末」だ。

● さて前置きがやや長くなったが、次回からは「定期付き終身保険・特約」の核心の説明を開始する。どうしてもブログでは図表表示が困難のため、「日本の生保業界の真実」とタイアップしてこの「保険塾」を読んで頂きたい。

■ 「定期付き終身保険」契約者は、「保険証券」を横に置いて読み進もう!

(その一)=書きなぐりの「保険設計書」は、大事に保管する!=

● 生命保険契約の時に、契約が終わると「保険証券が送られてきますから。説明に使った設計書は破棄していただいて結構です」といわれ、申込書をかいたらゴミ箱へ捨てたりあるいは保険証券が届いたので「もう、要らない」とばかりに捨てたりはしていないだろうか。これは、多くの契約者がやりがちな、契約者自身がやってしまう「証拠隠滅」の最悪パターンだ。

● 実は、「設計書に記載」された内容は、保険証券に記載されているのではないのである。世の良い例が「配当金」だ。この将来受け取れるであろう「配当金の金額」は、その説明の時にしか手に入れられない表示された金額なのだ。つまり、設計書を消失すると「将来の予想配当金」など、全く分からなくなる仕組みだ。

● とかく営業員や代理店に生保各社は以前は、現在のパソコンに比べるとおもちゃのレベルの携帯端末(のようなもの)を持たせたが、中身は「保険料計算と配当金計算」用だった。それからどんどん進化して現在に至っているが、それでも「過去の配当金例」は、配当金が変わると最新のデータに差し替えられるため、以前の配当金を知ろうとしても肝心なデータが消えているためもう取り出せないのだ。そこで唯一大事な役割をするのが「保険設計書」だ。

● またもう一つの意味が「保険設計書」にはある。当然のことながら説明の際に、設計書は使われることになるが、営業員や代理店とすれば、「保険設計書は契約者説得の重要なアイテム」である。大概のケースでは「保険設計書」に記載されたことが、「決め手」になることが多い。そのため、いろいろな「書き込み」をすることが少なくない。実は、後々。契約のトラブルになった場合、「設計書への書き込み」が重要な証拠になることがあるのだ。例えば「配当金」の金額を丸で囲み「これは確実に貰えるお金です」とでも記入があれば、例え設計書に「あくまでも予想配当金です」と、書かれてあっても裁判になると微妙な結果になると思われる。

● 例えそうでなくとも、契約者からすると「保険契約の中身を設計書を見て納得した部分が多い」ので、大事に保管しておくべきなのだ。私はこれが「契約者のするべき第一歩」だと考えている。もちろん1枚の設計書で説明されることはないので決めた内容の保険設計書1枚でよい。これを保険証券と一緒に保管しておくべきなのだ。

(その二)=保険料払済時に契約者を襲う「一括保険料」のワナ!

● さてここからが今回の本題である。「保険設計書」を保管してあっても、わかりにくいのがこの「特約・一括払い」の問題だ。契約時には何十年も後のこととほとんど注目されないところだが、ようやく「団塊の世代」がその該当年齢になりつつなって注目され始めている。

● 実は、保険料の払込が終わる60歳や65歳の時に文字通り「ドカーン」と契約者を直撃するのが「特約・保険料の一括支払い」問題なのだ。テキスト「日本生保業界の真実」の30ページの(図表①)を見ていただこう。例えば何歳で契約しようが「保険料払済の年齢」は、「50歳・55歳・60歳・65歳・70歳」とほぼ統一されている。一般的に「60歳払済や65歳払済」が多いと思われるが、とすると、60歳を例に取ると「特約の満期」となる80歳迄の保険料は一括支払い」が、契約時の保険会社と契約者との約束なのだ。

● つまり、「特約保険料が年払いで10万円とすると、そのほぼ20倍の保険料負担」が必要となるのだ。200万円だ。もっとも、20年間分の保険料を一括支払い(=全期前納)となると「前納割引率」が適用され少し少ない保険料でよい。

 もちろん、契約時からちゃんと説明を受けて準備していた契約者なら「当然のこと」と、用意した保険料相当額を支払うかも知れないが、果たしてこんな説明を契約者は契約時されたかどうか、甚だ疑問だ。

● 実は、保険会社の本音をばらすと、「特約・一括支払い」のための保険料は60歳時などの時に蓄積している「配当積立金」から充当する算段だった。ところが、その「配当積立金」が契約時に予想したほど溜まらないことが分かり、急遽「年払いでも可」としたのである。こうなると「めでたし、めでたし」となるところだが、ここにも「落とし穴」がちゃんと仕掛けられているのである。

● 「保険料前納割引利率」がそれだ。テキスト「日本の生保業界の真実」の75ページを開いて欲しい。「保険料前納割引率『6.0%』の驚異」と見出しがあり、(図表⑭ーA)に割引保険料率毎の掛け率数字が表になっている。60歳の場合は80歳までの20年間、つまり「20年」のところを見ることになるが、「前納割引率が0.25%なら19.534年分」の保険料を必要とする。もちろんこれが年払いとなると20年分の保険料を払うのである。ところが金利上昇局面の今後は、この「保険料前納割引利率」は確実に上がると読める。もし、1.0%になると「18.227年分」だ。さらに2.0%にでもなると、「16.679年分」となる。これまででもっとも高い「6.0%」ともなると「12.159年分」で済んだのだ。

● さて、何が落とし穴か。結論を言えば「できるだけ年払い」にして欲しいのだ。その方が「保険料収入増」が見込めるからである。現在0.5%前後の生保がほとんどだが、団塊の世代がピークを過ぎるころまでは、「割引率をできるだけ上げたくない」のが生保の思惑なのだ。もし、一括支払いのための保険料は持っている契約者が、「年払いでも可」に引きずられて、そうした場合、しっかりと20年間分の保険料を”取られる”のである。

<続く>

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● 「定期付き終身保険」の契約者のほとんどといってよいほどの多くが何らかの「特約」を契約と同時に付加している。その特約の主なものは「疾病入院特約・成人病入院特約・女性疾病入院特約」等である。またもう一つの特約グループは「傷害特約・災害割増特約」等である。これらの「特約・保険料」は、契約と同時に相当する保険料も支払うことになるのだが、ここで「特約・更新型」と「特約・全期型」とでは大きな”差”が生じてくる。 

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